全リン・全窒素測定器 TNP-201
全リンは660nm吸光光度法
全窒素は紫外線吸光光度法
測定概要
水中の全窒素又は全リン濃度をペルオキソ2硫酸カリウム溶液を加えてそれぞれ、120℃の温度で約30分間加熱分解⇒放冷後、全窒素はpH調整して紫外線(220nm)の波長で吸光度を測定し、全窒素濃度に演算してデジタル表示します。
全リンは2種類の発色試薬を加えて可視光(660nm)の波長で吸光度を測定し、全リン濃度に演算してデジタル表示します。
全窒素濃度は紫外線吸光光度であるため、発色試薬を使う必要がありませんので、測定時間が短縮されています。
また、ランニングコストが安く、測定度・再現性に特に優れた簡易型全窒素/全リン測定器で指定計測法(公定法=JIS法)と高い相関性(r=0.97以上)を有しています。
特長
- 5次水質総量規制対応器
(日平均排水量が50m3以上400m3未満の指定地域内事務所について、全リン・全窒素の測定方法に簡易な計測法が追加されました) - 全窒素は紫外線吸光光度法測定
全窒素の測定は発色試薬を使わないので、ランニングコストが安い - 1台で2項目測定(全窒素と全リンを1台で測定できます)
全窒素:0.00~10.00mg/L
全リン:0.00~3.00mg/L - 指定計測法と高い相関性(平均相関性0.97以上(JIS法準拠))
- 全窒素、全リンモニターのチェック用にも最適
- 簡単なランプ交換
光源の重水素ランプはカートリッジ式で簡単な交換
測定操作概要
[全窒素測定操作]
- 120℃で30分加熱分解:TN-RAさじ1杯+TN-RB1mg
- pH調整:pH調整剤1mL加える
- 測定
[全リン測定操作]
- 120℃で30分加熱分解:TP-RAさじ1杯
- 発色試薬添加:PO4-T-RA 1mL+PO4-T-RB 1袋
- 測定
仕様
測定原理 | 全窒素:紫外線吸光光度計測法(アルカリ性ペルオキソ2硫酸カリウムによる加熱分解) 全リン:モリブデンブルー吸光光度法(ペルオキソ2硫酸カリウムによる加熱分解) |
測定方式 | 2光路2波長切換方式 |
測定波長 | 全窒素:220nm 全リン:660nm |
光 源 | 小型重水素ランプ |
測定範囲 | 全窒素 0~10mg/L(希釈により高濃度測定可能) 全リン 0~3mg/L(希釈により高濃度測定可能) |
分解能 | 0.01mg/L |
再現性 | ±2%(FS)以内 |
測定セル | 石英セル 10mm |
試料採水方式 | 10mmセル挿入による |
自己診断 | 校正不良、ランプ劣化、他 |
表 示 | LCD 4桁(小数点以下2桁)、測定項目LED |
校 正 | 通常ゼロ校正のみ 蒸発水による空試験したものでゼロ校正 必要に応じてスパン校正可能 全窒素:全窒素標準液 5mg/L(別売)による 全リン:全リン標準液 2mg/L(別売)による |
電 源 | AC 85~125V 50/60Hz(オプション:200V) |
消費電力 | 15VA |
外形寸法 | 200(W)×124.5(H)×281(D)mm |
重 量 | 約6.7kg |
標準付属品 | 本体(TNP-201)、加水分解器(TPN-DR)、タイマー、全窒素分解用試験管:4本 全リン分解用試験管:4本、石英セル:1本 全窒素分解試薬(TN-RA、TN-RB)、全リン分解試薬(tr-RA):100回分 全窒素測定用pH調整剤:100mL 全リン発色試薬(PO4-T-RA/RB):2種類:100回分 |
加水分解器 TPN-DR
全リン・全窒素濃度測定の必需品
本器は全リン・全窒素などの測定における加熱分解に対応したヒートブロック方式の恒温槽で、ネジ口試験管に分解試薬を添加した試料を入れて120℃で30分間加熱分解するものです。
恒温槽の温度は内蔵するサーミスターにより120℃に自動制御されます。
仕様
方 式 | ヒートブロックによる恒温槽 時間比例制御方式 |
設定温度 | 内蔵サーミスタにより120℃自動温度制御 |
温度精度 | ±3℃ |
加熱対象 | 外形φ17ネジ口4本 |
試験管検水量 | 5mL |
電 源 | AC100V 50/60Hz 120VA |
外形寸法 | 約120(W)×170(D)×100(H) |
標準付属 | タイマー |
全窒素とは?
水中に含まれるアンモニア性窒素、亜硝酸性窒素、硝酸性窒素の無機性窒素及びタンパク質、アミノ酸、尿素等有機性窒素の総量を言います。
全リンとは?
全リンとは河川水などに存在するリン化合物の総量をいい、リン濃度(P mg/L)で表す。
リン化化合物は生活排水、工場排水、農業排水などが混在して増加し、富栄養価による河川汚染の原因となる。